富山県工場見学ツアーの最後に訪れたのは、お一人で和紙の製作をされているという「川原製作所」さんのところでした。
製作しているのは「蛭谷(びるだん)和紙」といい、国の伝統的工芸品に認定されている和紙の一つです。
材料を育てることからされており、こちらでも作業の流れを見せて頂けることに!!
作業スペースが全て手作りというのには、かなり衝撃をうけました、、すごく雰囲気のある魅力的な作業場でした。
原料の楮(こうぞ)を窯で茹でた後にほぐす作業です。
この作業は、作りたい和紙によってどの程度ほぐすかを決めるので、開始早々で繊細な手作業が必要になるようです。
上でほぐしたものをザルに入れ、水につけて今度は水の中で自分の手である程度までほぐしていきます。
富山の冬でするにはかなり冷たくて寒い作業でした!
ほぐした繊維を水の中で均等になるように撹拌した後、紙すきの際に繊維を均等にするために「トロロアオイ」という植物の根から取った粘液をその原料に混ぜます。そうすると、ザルを外に置いていても水だけが流れていき、細かくなった原料はザルに残ったままになるのです。
そして、いよいよ紙すきの作業に入ります!
和紙を作る過程で知っている方が一番多そうな気がします・・・。
私も実際に見るのは初めてでしたが、繊細な作業ですがかなり迫力のある作業でした。
紙すきを終えて漸く一枚の和紙の形状になりました。
それをかなりの圧を加えることで、柔らかかった一枚が水分を飛ばした分だけ強度を持たせます。
その作業の次は、いよいよ水分を飛ばして和紙の完成へと近づけていきます。
写真でもすごい量の湯気がわかると思いますが、和紙を張り付けた瞬間に一気に水分が蒸発していきます。
この作業は、他の作業に比べると簡単そうに思いますが、一回でしわにならないように素早く貼り付けるのはすぐに習得できるものではないように感じました。
外には、かなり大きさのある水場がありました。
もちろん、和紙を作る為の自作の作業場です!
このサイズの和紙を完成させるのに、どれほどの器量が必要になるのでしょう・・。